母親になって後悔してる

「母親になって後悔してる」、本の題名です。

 

刺さるタイトル…。

 

子供が小学生になるまでにスキルアップをして(資格取得、等)、今の仕事で地位を築く。

そうすれば、小学校入学後の子どものサポートを手厚くしてあげることができる。(+中学受験する場合には塾通いも始まるので更なるサポートが必要と考えられる。)

 

と思い、仕事を続けてこの春から上の子が小学校に入学。必要な資格は全て取得。業務についても一通り誰の指示も受けずに1人で遂行できるようになった。

 

そんなとき、仕事に慣れすぎて、今の仕事がつまらなくなってきた。さらに、人間関係も悪くなった。辞めたい、新しいことに挑戦したい…。

 

でも、小学校に入学した子供のサポートはどうするの?

 

今の仕事で地位を築いたからこそ、出社もあるけど極力リモートワークもさせてもらえてる。

フルタイムの仕事をしてお給料をもらいながら、平日にしかない子供がしたいと言った習い事にも連れて行ってあげられる。

 

学校であったいろんな話を、たくさん時間があるわけじゃないけど、一日10分位は聞いてあげられている。

 

公文のプリントや学校の宿題も横について伴走してあげられる時間もそこそこにはある。

 

そんな状況で「転職したい」「仕事辞めたい」と実母に言ったところ、

 

「そんなお給料もらえて子供の学費も貯金できるし、リモートワークもできて、贅沢だよ。多少の人間関係は我慢、ママなのに働かせてもらってるのにありがたいと思わないと。

 

仕事を一旦辞めてからはなかなか良い条件の仕事は見つからないよ。パートも土日にシフトに入らないといけない仕事が多いよ。」

 

とのこと。

 

うん、わかってるんだよ。

 

でもさ、私のやりがいや、もっと仕事を頑張りたい気持ち。

定時で中途半端な状況でモヤモヤな気持ちで切り上げて帰らずに、もっと精度の高いものを作ったり他のプラスαのことを取り入れて良いものしたい。

新たな分野や違うステージで頑張ってみたい、自分がどこまでできるのか試してみたい。

自分を諦めたくない‥。

 

けど、毎日すごく今以上にものすごく忙しくなったら、私は子供の話を聞いてあげられる時間を作れるだろうか。

1日たった10分もとれないのじゃないだろうか。

 

話を聞くだけじゃない。

毎日の学校の持ち物や用意、突然要求される突拍子もない必要なもの(工作に使うトイレットペーパーの芯やプリンカップなど)を、どこに何が書いてあるのかわかりにくい何枚もの学校からのお知らせプリントから読み取って揃えてあげられるだろうか。

 

きっとキツイだろうなぁ…。

 

じゃあ、私が全力で取り組めるのはいつなんだろうか。

上の子だけじゃない、下の子(まだ保育園)もいる。

 

じゃあ、そもそも子供なんて産むなよ、一人っ子にすればよかったじゃないか。なんて批判は要らない。

 

私は中学生の頃から働く母を見ていてイメージはしていた。けど、やってみないとわからないことも多い。

できれば家事と育児と仕事を両立したい。

 

でもそんな簡単なことじゃない。

 

ご飯ひとつとったって、大人だけならスーパーのお惣菜やUberでもカップ麺でもなんでもいい。じゃあ子供のご飯は?となる。

栄養バランスなんて考えなくて食べられたらなんでもいいじゃない、というけど、子供はいつも食べなれたものしか食べない。

不健康な食事や生活が続くと、すぐ風邪を引く。そして保育園お休みになり、仕事も休まねばならない。全部自分に返ってくる…。

(分担してくれる夫はいますが、それでも大変です。)

 

定時内で切り上げつつも必要な業務はほぼ全て期限内にこなしている。こんなにコスパ良く頑張ってるのに、会社では大した成果も出していないのにダラダラ残業している社員を良しとする上司がいる。

精神的にもイライラ。

 

そんなとき、“子供がいなければ”“母親にならなければ”もっと仕事ができるのに‥と思ってしまう。口には出さないけれど。

 

記載の通り、母親にならなければ子供達と出会うこともなかったし、子供達が笑顔で言ってくれる「大好き」も聞けなかった。

母親になれてよかったと思うけど、後悔したことが一度もないと言えば嘘になる。

 

産まれてすぐは夜も三時間おきに授乳、おむつ替え。

そのあと始まる後追いにて、人間に必要なこと(トイレ、食事)もゆっくりできない。

子供が泣き止まないとき、1人トイレに3分くらい篭ったこともある。

今までサッと済ませられていた家事も途中でしょっちゅう中断させられてなかなか終わらない。私は一体いつから夕飯の支度をし始めたんだろうか‥と考えることもしばしばだった。

 

好きな時に好きなところへ身軽に出かけられていた頃が恋しくて仕方がない。産む前はベビーカーを押しているママさん達が全てキラキラして見えていた。もちろんキラキラしている瞬間もあった。でも、キラキラだけじゃない。

 

出かける時はオムツにミルク、吐き戻し用の洋服、機嫌を損ねた時の子供のお気に入りのおもちゃ、タオル、おしりふき、エプロン、など。

子供のものでリュックはいっぱい。いつも持ち歩いていた自分のメイクポーチが入るスペースはない。そもそもメイクを直す暇もないので入れる必要もなくなった。

 

外出時のトイレひとつとっても、ものすごく時間がかかる。おむつ替え台のあるトイレを探し、並ぶ。やっとあいたところで、子供用品でパンパンのどでかいリュックを側へおろし、子供を抱っこ紐もしくはベビーカーから移動させる。

パンパンのリュックからオムツとお尻拭きを取り出し、暴れる子供を抑えつつできるだけサッとオムツを変える。その後、子供に声をかけつつ、秒速で自分の用を足す。

 

トイレだけでも大変。

 

今まではエスカレーターでサッと上がれていたショッピングモール。

ベビーカーのため、施設の端にあるエレベーターを探して、それはもう歩く歩く…!

辿り着いた先のエレベーターに列。やっと来たエレベーターは満員で見送る。やっと乗れらエレベーター来ても「すみません」と言いつつ押し込む。

 

(ここでなんでベビーカー畳まないのか?については問答無用。ベビーカーからおろして、抱っこ紐を装着して、子供ベルトつけて子供を抱っこ。ベビーカーにかけたりカゴに入れたりしていた荷物を腕にかけたり背中に背負ったりする。前には子供、後ろにはどでかぱんぱんリュック、腕にも荷物引っ掛けた状態で、ベビーカーを折りたたむ。そこにベビーカーですやすやとお昼寝中だった子供だったりすると突然起こされて機嫌MAXに悪い状態で、その子供をあやしつつ、折り畳んだベビーカーを脇に抱えて運ぶ!!!

中国雑技団レベルではないけど‥という作業が必要になります。←バスや電車でベビーカー折り畳めという人たち、朝のラッシュ以外に関しては多めに見ていただけないかな?と思います。未来の納税者を育てています、あなたの年金の支払いの一役を今私の抱っこ紐の中に入っている子供が担いますので、と。)

 

長くいろいろまとまりのない文章を書いてしまったけれど、

子供を産んでお母さんになれたことは後悔はしてないけど、「あー子供がいなかったらトイレゆっくり行けるのになぁ」くらいは一度はどのお母さんも思ったことあるんじゃないかなぁ。

 

ちなみに私は流産を繰り返していて不育症でした。どんな辛いことも乗り越えられる、と覚悟してのそれはそれは待望の子供でした。そんな私にとっても育児はここには記載していない大変なことも多く、これからもっと大変なことも増えていくんだろうけれど、やっぱり育児は大変なことに変わりはない。

 

政府の異次元の少子化対策というけれど、子供を育てるって本当に大変なことだと思う。本当に理解してちゃんとした政策にしてほしいけど、多分岸田内閣じゃ無理だろうなぁ。

 

おばちゃんになったら、ちょっと見ておいてあげるからトイレ行っておいで、くらい言える人になりたいです。もうおばちゃんだけど。